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小松亀一法律事務所は、「交通事故」問題に熱心に取り組む法律事務所です。

交通事故医学関連参考図書

加茂整形外科医師著作痛みのメカニズム紹介2

○加茂淳整形外科医師著作「トリガーポイントブロックで腰痛は治る!ーどうしたら、この痛みが消えるのか?」での痛みのメカニズムについての備忘録続きです。

外的刺激がなくても感じる「痛み」
痛みの基本は、痛みとは患部と脳との電気信号の遣り取りと言うこと。
何の外的刺激がなくても感じる痛みは、精神的に異常な状態、例えば猛烈な怒り、底知れない不安等によって交感神経や運動神経が緊張して血管が収縮しこれが習慣化すると自分でも気付かないような些細なことに対しても条件反射的に交感神経の緊張と欠陥の収縮が起こり、加えて副腎が刺激され,血管収縮が起こる。

血管収縮は、局所乏血を起こし、細胞組織が酸欠状態になり、発痛物質を生成し、これが痛みセンサーを刺激して,痛み信号を脳へ送り,脳が痛みを感じるのが、外的刺激がなくても感じる痛みとなる。この痛みの犯人は、怒りや不安という得体の知れない感情に揺さぶられた「人の心」そのもので、一般的には「ストレス」と呼ばれているものである。

「慢性痛」は痛みの悪循環の結果
脳は痛み信号を受けて単に痛みを感じるだけではなく、脳自身が自分勝手に命令して血管の収縮を引き起こす働きがある。同様な働きは脊髄にもあり,脊髄反射(刺激を脳が認識する前に脊髄が司令塔となって起こる反応)で生じた筋のスパズムが血管収縮と同様酸素欠乏を引き起こす。
血管収縮と筋のスパズムの結果、またまた局所欠乏になりさらなる発痛物質が生成され、この悪循環の繰り返しにより、脳にその痛み情報が記憶され,僅かなことに反応して痛みを感じるようになるのが「慢性痛」。

痛みは歪む
愛知医科大学医学部「痛み学寄附講座」の説明
脳に向かって,長期間、持続して痛みの信号が送られると、一種の記憶として信号が神経回路に残り、痛みの原因がなくなったあとも、痛み信号を送り続けることがあり、これを『痛みの可塑性』という」。「痛みは歪む」とも表現。
片山義郎著「心で治すからだの病気」の記述「自分の身体的な異常に過度な不安や恐怖をいだくと、こんどはそれが情動刺激となっってさらに身体変化を強化してしまうという悪循環をつくりあげ、刺激因子をじぞくかさせてしまうことになる」。