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平成17年5月19日更新情報で「
行政主催の無料法律相談での相談定番は、債務整理、男女問題、相続の3種でしたが、先日の某区役所法律相談では債務整理相談が1件もありませんでした。(中略)世の中全体では債務整理相談が減っているようです。」と記載し、世の中、景気が上向いているのでしょうと感想を述べました。
○ところが数日前、午前10時から午後3時30分まで仙台弁護士開放率相談センターで法律扶助相談を担当をしたときは、次から次に多重債務整理相談が入りました。まだまだ多重債務整理事件が減っていないようにも思えます。
○「
親もなし妻なし子なし板木なし金もなければ死にたくもなし」と詠じ六無斎と号した
林子平の様な境遇に、更に借金だけは山のようにあるという中高年男性が4名も相談に訪れました。会社はリストラされ、妻子には逃げられ、無職無収入のところにサラ金クレジットの借金に追われどうしようもなくなっての相談です。
○このような方々がやがてホームレスになるのかも知れませんが、何とか法律的な解決を求めるとの意識を持つだけでも誠意のある方々と思います。かような状況に至った方の多くは「なんとでもしろ」と開き直っているものと思われます。
○で、このような方々が法律相談にきた場合、一般的には自己破産手続を進めることが多いと思われますが、私はケースバイケースで、その方のお顔と債権者の顔ぶれを拝見して、「開き直り」で十分、「自分はなんにもありません。破産手続をするお金もありません。どうぞ訴えを出して強制執行でも何でもやって下さい。」と言うだけで十分ですと回答する場合もあります。
○このようなアドバイスでは、益々心配になり自殺でもしかけないと思われる方には、安心のため自己破産手続や弁護士に依頼しての任意整理を勧める場合もあります。
○それにしても厳しい状況に置かれた男性の相談が多かったのに対し、女性からの相談は、夫から逃げてきたがしつこくつきまとわれて困っているとの相談が多く、男の未練たらしさ、弱々しさばかり目に付きました。
法律扶助相談の定番は借金整理と離婚です。
あくまで一般論ですが、年齢が高くなるほど男性が弱く女性が強くなるようにいつも感じるところです。