友人弁護士の根に持つ話
人は根に持つというのは私の信念です。私は、2度結婚しましたが、2回とも弁護士の友人代表として名スピーチをしてくれた同期の親しい友人弁護士が居ます。
数年前、気仙沼高校の親しい後輩が、宮城6区から立候補することになりました。私は1区で選挙権がなく、たまたまその友人弁護士は、6区に住み、選挙権を持っておりました。そこで、ある飲み会の席で、後輩の選挙応援を依頼しました。ところが飲んだ勢いもあり、その友人弁護士は、予想に反し即座に、「ダメだ」とピシャリと断ります。私は、えっと思って、「何故ですか」と聞き返すと、友人は、「小松弁護士は、人に頼むばかりで、こちらの頼みをサッパリ聞かないからだ」と言います。私は、「そんな、私は、大事な友人であるA先生の頼みを聞かないなんて、そんな恐れ多いことは無かったはず」というと、「小松弁護士は、これだからな、胸に手を当てて考えて良く考えろ!」と言います。
私は、当初心当たりが無く、胸に手を当てて一生懸命考えました。そして、ひょっとしてと、思いつきました。それは彼が筆頭幹事をしている弁護士政治連盟の事でした。「ひょっとして政治連盟未加入の件ですか」と言うと、「それもある」と言います。更に「まだある」と言います。更に私は胸に手を当てて考え、もしやと思いつきました。彼と一緒に、協同組合理事になったのですが、私は、どうもなじめなくて、1期2年で辞退したことがありました。普通2期4年はやることになっており、辞める時、彼に「評判悪くなるぞ」とアドバイスされたことを思い出し、「ひょっとして弁護士協同組合理事の件ですか」と聞きます。「それもある」と言います。彼は、普通より1期多い3期務め、専務理事にもなり将来の理事長候補になっております。
彼にとっては、自分が嫌になると直ぐ辞める自分勝手な私を苦々しく思っていた事に気付いてなかったのでした。更に、まだありますかと聞くと、彼は「まだまだ山ほどある」と言って笑います。しかしその後は、サッパリ思いつきません。
友人弁護士は、他に厳しいのですが且つ自己にも厳しく、周囲の信望は抜群ですが、私は他に厳しく自己には甘いのです。
私は、彼に「自分は根に持つ性格と思っていましたが、祟りは精々100年程度で、上には上があり、先生の祟りは、中国4000年の歴史ですね」と感嘆したものでした。
■普通の人