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小松亀一法律事務所は、「男女問題」に熱心に取り組む法律事務所です。

離婚要件

離婚の手続−協議離婚が8割、裁判は家裁

○日本では、民法第763条で「夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。」と定められ、夫婦の合意さえあれば、自由に離婚することが認められています。平成16年版司法統計の婚姻関係事件数を見ると離婚調停は全国で5万5723件でした。平成16年の全離婚数はおそらく28万件は超えているはずなので離婚する5組の内4組は協議離婚であり、家庭裁判所を経由しての離婚は5組に1組のようです。

○ご存じの通り、当事者の一方が離婚を拒否する場合は、先ず家庭裁判所に離婚調停を申し立て、調停不調になって初めて、離婚の訴えを提起することが出来ます。これは家事審判法で決められているもので調停前置主義と呼ばれます。家庭内のもめ事はいきなり裁判を出さず先ず調停で話し合いをしなさいと言うことです。

○調停が不調になって初めて離婚の訴えを出すことになります。離婚や認知など,夫婦や親子等の関係についての争いを解決する訴訟を,「人事訴訟」と言いますが,人事訴訟は,平成16年4月1日から,それまでの地方裁判所ではなく家庭裁判所に提起することになりました。

○それまでは離婚手続の第一関門である調停手続を家庭裁判所で行っていたものが、訴えとなると地方裁判所に変わり無駄が多かったので、離婚等家庭内のもめ事は原則として家庭裁判所で統一して処理することになったわけです。家庭裁判所には、夫婦親子間のもめ事や子供の非行問題等を専門に調査する家庭裁判所調査官がいるので裁判においてもこれらの人的資源を有効に使うことが出来ます。

○審理する場が、地方裁判所から家庭裁判所に変わりましたが、裁判上の離婚原因は変わらず、民法第770条で次の通り定められています。
 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
1.配偶者に不貞な行為があったとき。
2.配偶者から悪意で遺棄されたとき。
3.配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
4.配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
5.その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
2 裁判所は、前項第1号から第4号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。


○離婚理由として@不貞行為、A悪意の遺棄、B3年以上の生死不明、C回復見込みのない精神病の4つが上げられていますが、重要なことはこれらの理由があっても、離婚を認めるかどうかは、「一切の事情を考慮」して決定すると言うことです。