本文へスキップ

小松亀一法律事務所は、「男女問題」に熱心に取り組む法律事務所です。

東京家庭裁判所講演録

私の長女との来し方ーその後の経緯

女将さんの話に面会を続ける決意をした私は、1ヶ月1度のペースで子供に面会し、日々成長する過程をビデオに収め、1人住むマンションに帰ってはビデオを眺める生活を続けました。実家の母からは、早く再婚するよう頻りに催告が続き、何回かお見合いもしました。しかし、うまくいきません。ある時、気に入った相手に、そんなにお子さんが可愛いなら復縁した方が良いのではとズバリ言われてこともありました。母には、お見合いの席で別れた子供の話をするなんてお前はなんて馬鹿なんだと叱られました。しかし、正直を旨とする私は、お見合い相手に別れた子供さんとはどうしているんですかと聞かれると、答えないわけにはいきません。

数年間、誠に侘びしい一人暮らしが続き、離婚後5年経過した平成元年晩秋、何としても一緒になりたいと思う素晴らしい女性に出会いました。私は何としても彼女の気持を捉えたく、子供の話は一切せず、又それまでは子供との面会を控える決意をして、付き合いを始めました。それが今のかみさんです。

先の女将さんの父の再婚相手の気持も考慮して、いまのかみさんとの間に子供が出来て安定関係になるまでは長女の話はしないことにしました。そしてかみさんが妊娠が判明し、安定期に入って初めて長女を紹介し、会って貰いました。当時小学3年になっていた長女は、弟が出来ることを心から喜び、その誕生を心待ちにしてくれました。

現在小学校3年になる長男が生まれてからは、かみさんの許しを得て、長女を月に1回位は自宅に呼び、夕食を共にするようになりました。又、年に数回の家族旅行には、長女も同行させるようし、長女はかみさんのことを、おばちゃんと呼びながらも、私以上に信頼するほどになっています。しかしこれは今のかみさんが正に過ぎた女房であるから出来ることであり、一般に勧められることではありません。こんな真似は普通の女性は出来ないはずです。

長女は、私の事務所に出入りする東北大学法学部の女子学生数名からも可愛がられ、その家庭教師を受け、受験校女子トップの宮城一女高に進み、今は3年なりました。これまでに同居する実母や祖母と喧嘩し、泣いて事務所に来たり、又自信を失い、折角入った高校をやめると騒いだり、度々、ハラハラさせられてきましたが、今は大学受験を目指して頑張っており何とか安定しております。